編者 チェ・スミン
装画 恩地孝四郎
夏葉社 2025年5月14日
日本近代文学のアンソロジーです。
撰者は、ソウルで「夜明けの猫」という出版社をひとりで営み、「セゴ書林」という書店をも営む、チェ・スミンさん。
収録しているのは16の掌編で、その作品の冒頭には、チェ・スミンさんからの問いかけが印刷されています。
信頼している誠光社の店主堀部さんの言葉を借りれば、「いずれも10ページ程度の掌編に、編者の一言が添えられることで、読者もある種の「海外文学」として、これらの掌編に出会うことができるはずです。」
そんなアンソロジーです。
編集をしていて、何度読んでも感動してしまったのは、芥川龍之介の「蜜柑」で、これは日本の文学のなかでもいちばんの作品なのでは、と思ってしまいました。
でもいちばんの読みどころは、間違いなく、チェ・スミンさんが日本語で書き下ろした1万字のあとがきで、ここには、文学を学ぶことに意味があるのか? という問いにたいするひとつの回答が明確に描かれているように思います。(夏葉社HPより)